前回の【第1部】では、
エネルギーバンパイヤ(以下、エネバン)が
決して“悪人”ではなく、
人は誰しもエネルギー不足のときに
“一時的に”エネバン化する可能性があることをお話ししました。
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意外だった人もいるんじゃないでしょうか?
「最近、なんとなく疲れがたまっている…」
「人と会うと楽しいはずなのに、なぜかエネルギーが吸い取られてしまう…」
そんなあなたこそ、いまのうちに
エネルギーを再び満たし、
境界線をしっかり作る方法を
身につけておくと楽になるかもしれません。
今回は、
僕自身がエネルギーワーカーとして
たくさんの方をサポートしてきた中で見えてきた、
具体的なケアと境界線の作り方をたっぷりお伝えしますね。
1. まずは自分のエネルギーを満たそう!
“なんとなく疲れ”が続く理由
人の悩みを聞きすぎたり、
誰かの不安を抱えすぎたりすると、
僕たちの内側のエネルギータンクが
すり減ってしまいます。
これは一見、目に見えませんが、
朝起きたときの倦怠感や、
何もしていないのに感じる疲労感
として表れることが多いんです。
ケーススタディ
あるクライアントさん(Aさん)は、
親友からの「仕事が辛い」「上司が嫌だ」
という愚痴を半年以上も毎日のように聞き続けていました。

最初は「助けたい」「力になりたい」と
思って頑張っていたのに、
ある日突然、
自分のほうが起き上がれないくらい
疲れてしまったそうです。
「いつのまにか、友人の悩みを
全部自分のことのように抱えこんでいたんです」
とAさん。
これはまさにエネルギー不足の典型例ですね。
身体を整えてエネルギーを再充電
そんなとき、まず試してほしいのが
「身体を整えるシンプルな方法」です。
意外と基本的なことこそ、後回しになりがち。
いくつかピックアップしてみました。
- 酒風呂で軽やかにリセット
日本酒をコップ1杯ほど
湯船に入れて湯に浸かり、
「重たいエネルギーが溶けていく…」
とイメージしてみましょう。
お湯から上がった後の
スッキリ感に驚く人も多いです。 - 鼻うがいで呼吸の質を上げる
「体って、案外呼吸一つで変わるんだ」
と実感する人が多数。
塩を少し入れたぬるま湯を使い、
片方の鼻から流すようにうがいすると、
頭もシャキッとして思考の靄が晴れます。 - 睡眠環境を最適化する
「スマホを寝る直前まで見て、
体が休まってない…」という人が本当に多いんです。
1時間だけでもスマホをオフにして、
心をゆるめるストレッチをすると
深い睡眠が得やすくなりますよ。
ちょっと地味に思えるかもしれませんが、
こうした「当たり前の生活習慣」を
丁寧にするだけで、あなたのエネルギー状態は
確実に良くなっていきます。
2. 心と環境を整えて、エネルギー不足を解消する
自然に触れるシンプルワーク
心のデトックスには、
自然の力がとても有効です。

特に緑豊かな場所や木、風、太陽のエネルギーは
“人の循環”を手伝ってくれる存在と言われています。
- 森や公園を散策して深呼吸
「この木、大きいな」
「葉っぱの匂いが落ち着くな」
というふうに感覚を味わいながら歩くと、
不思議と胸が軽くなるんです。 - 風の神様にお礼を言う
ベランダや窓際でしばらく風にあたり、
「いらない感情を吹き飛ばしてくれて
ありがとう」と心の中で伝えてみましょう。
実際に声に出すのに抵抗があれば、
頭の中でイメージするだけでもOK。 - 太陽の光を浴びるイメージワーク
朝の数分、目を閉じて太陽の光が
体の中を満たすビジョンを描いてみる。
「今日は一日、温かいエネルギーで過ごせる」
と自分に言い聞かせるだけでも、
グッと気分が軽くなるんです。
3. “自分の境界線”を育むための具体テクニック
さて、ここからが一番大事な部分です。
いくらエネルギーを再充電しても、
境界線がなく“常に奪われやすい状態”だと、
すぐにまたエネルギー不足に陥ってしまうから。
では、境界線をどう作るか?
①「会話の制限時間」を設定する
- どう実践する?
-
たとえば、
「今日は30分間だけ話を聞けるよ。
ごめん、他の予定があるから
時間きたら終わりにさせてね」と、
最初に伝えておきます。家族相手でも効果的です。
「夕飯の準備があるから
今は15分だけ聴けるよ」と
言っておけば、あなたも相手も
時間を意識してコンパクトに話せる。 - どんなメリットがある?
-
“ズルズルとネガティブ話を
聞き続ける”ことを防げる。相手にも
「無限に時間があるわけじゃないんだ」
と気づいてもらえます。
意外とすんなりいく場合も多いですよ。
②「これは相手の課題」を紙に書き出す
- どう実践する?
-
相手から悩み相談を受けたら、
紙を用意して
「相手:○○を不安に思っている」
「自分:ここまで手伝える・ここは難しい」
と2列に分けて書いてみる。書くことで、
自分が抱えるべき範囲と
相手が解決すべき範囲の
“境目”が一目瞭然になる。 - どんなメリットがある?
-
共感力が高すぎる人や断れない人は、
「全部自分が何とかしなくては」
と思いがちですが、文字にすることで
「これは僕/私の責任じゃないんだ」
と頭を整理できる。「抱えなくてもいい部分」を可視化すると、
罪悪感なく境界線を引きやすい。
③「断るセリフのひな形」を持っておく
- どう実践する?
-
とっさに上手に断れない人は、
「短いフレーズ」を何パターンか決めておきましょう。
たとえば…- 「ごめん、今ちょっと
手が離せないからまた後でいい?」 - 「今日は体調が万全じゃないから、
あと10分だけね」 - 「気持ちはわかるんだけど、
それは○○さん自身で考えてみるといいかも?」
- 「ごめん、今ちょっと
- どんなメリットがある?
-
断り方がわからないまま
相手を突き放すと、かえって自分も
罪悪感を持ってしまうことが多い。「自分にできる範囲を
提案したうえで断る」クセがつくと、
関係を壊すことなく
境界線を引けるようになっていきます。
4. よくある失敗例&対処法:境界線づくりは一朝一夕にはいかない!
ここで、一歩踏み出したときに
ありがちな“つまずき”も紹介しておきます。
- 「断ったら相手に悪い」と罪悪感を感じる
対処法:- 「断る=相手を冷たくあしらう」ではなく、
「自分が健康でいるからこそ、
また別の形で相手を助けられる」と
考え方を切り替える。 - 自分を犠牲にしすぎると、
結局うまくサポートできなくなります。
だからこそ、
まず自分を守るのは大事な選択です。
- 「断る=相手を冷たくあしらう」ではなく、
- 相手が怒り出す、あるいは不満を言いはじめる
対処法:- 「それは相手の感情」であると認識する。
あなたが責められているわけではなく、
相手が自分の不安や怒りを
うまくコントロールできないだけかもしれない。 - 落ち着いて「わかるよ、大変だよね。
でも私にも時間や体力が限られてるんだ」と
丁寧に伝え続ける。
すぐには分かってもらえなくても、
境界線を明示することはあなたの権利。
- 「それは相手の感情」であると認識する。
- 一度できても、また元に戻ってしまう
対処法:- これは当たり前のこと。
私たちは長年のクセを急には変えられません。
- これは当たり前のこと。
「失敗したらもうダメだ」と思わず、
「今回は境界線があいまいになっちゃったな。
次は気をつけよう」とリセットする。
小さな成功体験を積み重ねるのがコツ。
5. エネルギーは再び満たせる。境界線は“自分を守る優しさ”
エネルギーバンパイヤは“一時的な状態”であり、
あなた自身もエネルギー不足のときには
誰かに無意識で求めすぎるかもしれない。
だからこそ、
自分のエネルギーを再充電するケアと、
「どこまで関わるか?」の境界線が大切。
そして、境界線を引くことは
相手を突き放すことではなく、
「お互いが気持ちよく
つきあうためのルール作り」
だと考えてみると、
罪悪感が軽くなるはずです。
僕たちが健やかでいるほど、
人に与えられるものが増え、
より良い関係性を築ける。
これまでたくさんのクライアントさんを見てきましたが、
最初は「断れなくて辛い」と言っていた人ほど、
境界線づくりとエネルギーケアを覚えてからは
「不思議と人間関係が前より良くなった!」と
報告してくれます。